【福山市不動産コラム⑮】場当たり賃貸経営で上手くいく訳がない
場当たり賃貸経営で上手くいく訳がない
賃貸住宅の経営を行うにせよ、どんな会社の経営にせよ、経営で重要なことは、
①目的を明確にし、目標(目的達成のための指標)を設定する
②その目標達成のための計画を立てる
③その計画の実行段階で出てくる課題を解決する
④必要に応じて目標と計画を都度修正する⇒①の再確認修正
ということになります。
文字にすると簡単にみえます。
ただこれをひたすらに繰り返すことが成功の条件になりますが、やはり殆どの人にとってこれが難しいものであり、オーナー様全員が成功しているとは言い難いものがあります。
一番多いのは、目的は決まっていても目標が決まっていないパターンです。
目的は「サラリーマンを辞めて自由自適な生活がしたい」または「先祖代々の土地や資産を守り続ける」そのためにアパート経営をなんとなく始めたという人は結構います。
やはりその目的を達成するためには期限付きの最終目標が必要です。
「45歳までに2億円を貯める」でもいいですし、「自分が亡くなるまでに相続税を圧縮し資産を切り売りしなくても良い状態をキープする」でも何でも良いのです。
その最終目標が無ければ、中長期目標(最終ゴールまでの中間到達点)もありません。
中長期目標が無ければ、今年一年の経営計画はなんとなく作れても、結局いつどこに到達するかわからないものになります。
いつになったらサラリーマンを辞めることができるかわかりませんし、10年後に相続税がいくらかかるのかも結局よくわかりませんので、いつまで経っても不安です。
また今年一年の経営計画も無いままに突き進む方も多く、その経営判断も常に場当たり的になります。
想定していない退去や修繕費、そして何の打算も対策なく確定申告をしてあまりの税金の額に絶句します。
場合によっては現金が不足する方もいますが、こうなっては目的がなんだったのかすら分からなくなります。
やはり目的と将来目標から逆算して1年後にはこうなってないといけないという目標を設定したうえで、今年一年の行動計画を作成する必要があります。
母数が少ないとブレ幅は大きいですが、退去率や年間入居率、次の募集時に必要な値下げ額や修繕費や広告費はある程度は読むことができます。
また、確定申告での税額も事前(1年前)に予測することはそんなに難しいことではありませんし、予測があれば一年間で十分に先手に対策することが出来ます。
退去が出ればリノベーションをして経費を稼ごうとか、9月までに退去が出なければ外壁塗装を今年やってしまおうとか、車を買い替えようとか色々ある訳です。
こうやって年間収支と行動計画を作っていきます。
出来れば文字にすれば忘れませんし、家族も理解が出来るということになります。
計画は作っても変わるでしょ?とたまに言われますが、私はいつも「はい、その通りです」とお答えします。
でも変わったことがわかるので問題がわかるし次の対策が打てるのです。
あとはセミナー等で自らの知識をブラッシュアップしていけば、かなり精度の高い経営計画ができるはずです。