コラム

【福山市不動産コラム⑥】衰退する市場でどう勝ち残るか?

アパート経営は長い目で俯瞰すると既に衰退市場となっていることは既に誰の目にも明らかといえま

す。

かつては高度成長期時代の人口増、世帯増から成長し増え続けた賃貸市場も、バブル期頃には成熟を迎

え、そして現在は人口減(特にアパートを借りる若年層の減少が著しい)が始まっていますが、それで

もアパートを建て続けている建築メーカーによる明らかな供給過多になっています。

どんなビジネスでも市場は成長⇒成熟⇒衰退します。

早いものだと、最近流行ったタピオカ屋さんはあっという間に衰退産業になりました。

賃貸市場は社会のインフラに近いビジネスで底堅い需要はあるとはいえ、長い時間をかけてやはり同じ

ように衰退市場に突入しています。

一般的に衰退市場では何が起こっているか?というと

基本的にそのサービス、商品は既に消費者に行き届いています。

行き届いた後はどうしても供給過多になりますので、同じサービス、商品であれば、古いものよりは新

しいものが選ばれ、高いものよりは安いものが選ばれます。

これは不動産だけでなく、どのビジネスも同じ構造です。

IT業界もかつてはHPを制作できるだけで儲けることができる成長市場でしたが、何処の会社もHPが行き

渡り終わる頃には成熟市場となります。

そして現在は新しいHPが必要な会社は非常に数が少なくなっていているにも関わらず、HP制作会社は山

ほどある衰退市場になっています。

結局特別な価値の提供が無い限りは、どんぐりの背比べで結局は価格勝負となります。

価格勝負は大手の得意分野ですので、規模が大きいところには勝てなくなります。

 では衰退市場になったら大手でないと立ち行かなくなるのか?といえばそんなことはありません。賃

貸集客にやたら強いHP制作会社、一日一組限定の超高級旅館等、より特化・細分化し、そのニッチな分

野で価値のあるサービスを提供することで、衰退産業のなかでは生き残っていくことができます。

東南アジアやアフリカにでも行けば、成長産業は簡単に見つけることが出来ます(過去の高度成長期の

日本と同じ状況)が、現在の日本では衰退していない産業を探すほうが難しい状態です。

IT業界だけでなく、飲食業、宿泊業、製造業、建築業すべての産業が衰退していますが、そのなかでよ

り特化した価値あるサービスを提供することで規模の大小関係なく、しっかりと稼ぐことができている

事例がたくさんあります。

 私達も衰退市場である賃貸市場で生き残るための施策を価格競争で疲弊する前に考え実行する必要が

あります。

大手メーカーで建築した物件は、同じ大手メーカーで常に新しい仕様がでてきますので、必ず何年後か

には競争負けします。

今まではその何年後がだいぶ先であり、その頃には採算が取れていたので良かったのですが、既にそん

な時代は終わったと考えたほうが良いと思います。

どうやったら、特別な稀少性のある価値を提供できるか?

まずは大手建築メーカーにはない特徴を出すべきです。

大手メーカーがやれないたくさんのことを私たちは提案していきます。

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