コラム

【福山市不動産コラム③】賃貸物件の残し方

最近、オーナー様から「後継者が賃貸経営のことを何も知らないので不安である」との相談が多くなってきました。

また、子供さんのほうからも「親のアパートを将来どうしたら良いかわからない」という相談も増えています。

相続相談に来られる方の約60%が親で、残りの約40%は子供さんといった感じですが、不思議と親子で相談に来られるケースは少ないです。

そもそも親子でコミュニケーションが取れていれば、弊社に相談に来るまでも無いともいえます。

そう考えると、実は根っこの部分は親子のコミュニケーション問題に行きつきます。

親の立場で考えると、子供のために安定収益のあるアパートを残してあげたいとか、先祖代々からの土地を継承して欲しいという思いがあるが、子供は仕事や子育てに忙しくそれどころでなく、なかなか伝えようと思っても難しいし、聞く耳を持ってくれない。

そもそも賃貸経営のやり方を伝えようにも、文書になっているわけでもないので、伝える技術が無いし難しい。

子供の立場で考えると、これから人口減少で賃貸経営そのものに不安を感じているし、建物はどんどん古くなり、いずれ解体か大修繕か売却しないといけない時が来るのに、親が何か将来に向けて方針を話すこともない。

認知症にでもなったらどうなるのか?相続のときはどうなるのか?誰が相続するのかも不明瞭で心配であるが、相続の話をするといつも不機嫌になるので話が進まない。

両者の言い分はたいていこんな感じです。

私としては、まずしっかりコミュニケーション取ってくださいということをお伝えしますが、では何から話をすればよいか?ということになりますので、私は「まずは以下の内容の書面を作成してください」とお伝えしています。

①賃貸経営を始めた目的(狙い)は何か?⇒収益?相続税対策?所得税対策?

②現在どういう状態か?⇒確定申告書(PL)、財産目録(BS)、キャッシュフロー表の作成

③将来どうすべきか?⇒大規模修繕?建替え?売却のどれかしかない

賃貸物件のオーナーになるということは、賃貸経営の経営者になることです。

どんな経営でも①事業目的(理念)、②現状把握、③将来ビジョンが明確でない限り、上手くいくことは通常あり得ませんし、そのような大事なことは口頭でなく、面倒でも文書で伝えるべき内容です。

今までは管理会社任せでも成り立ってきたかもしれませんが、何も知らない次世代はそうはいきませんし、通常は管理会社も上記内容は知り得ない内容です。

後継者に経営のバトンを引き継いでもらうためには、親の世代でしっかりとそこまでは責任を果たしておく必要がありますし、後継者のほうも引き継ぐためには自分自身から進んで理解をしていく必要があると思います。

まずは口頭でのコミュニケーションでも聞いてくれれば構わないかもしれませんが、いずれ文書が必要になりますし、今は聞く耳が無くても文書さえあれば理解も早いです。

親族だからいずれわかってくれるとは通常なりませんし、賃貸経営を始めた意図すらわからないまま、負動産の後始末を任されたと恨まれることになります。

実際は家族のために賃貸経営を始めたオーナーが殆どですし、返済も終わってこれからが儲け時の場合が殆どです。

まずはその目的からしっかりと書面でお伝えする(理解する)ところから始めてみてはいかがでしょうか?そこが理解できれば自然と現状把握、将来ビジョンは気になってくるはずです。

そこから先の難しい書類関係は私達もプロとして一緒にお手伝いさせて頂きたいと思います。

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