コラム

【福山】退去時の更新料と清掃代は請求できる?判例から学ぶ対策

福山での賃貸管理・退去時の更新料とクリーニング代請求に関するトラブル対策
LIFUKU中国バス不動産

執筆:LIFUKU中国バス不動産 賃貸管理課

1973年創業、福山・尾道・三原エリアで賃貸管理を行うLIFUKU中国バス不動産の管理担当が、現場の実務にもとづいて解説します。

この記事の要点

  • 契約満了直前の解約時、更新料は請求できないケースがある(裁判例あり)
  • クリーニング代は具体的に「金額」や「計算方法」が明記されていれば請求可能
  • 福山での退去トラブルを防ぐには、契約書での「明確な特約表記」と「管理会社の手厚い事前対応」が必須

福山市や備後エリアでアパート・マンションの賃貸経営を行っていると、退去時の敷金精算や費用負担をめぐって入居者様と意見が食い違うことがあります。

特に「契約満了日の直前に退去の申し込みがあった場合、更新料は請求できるのか?」「ハウスクリーニング代はどこまで入居者負担にできるのか?」といった点は、オーナー様にとっても判断が難しいところです。

今回は、この2点が争点となった最新の裁判例(東京地裁令和4年10月19日判決)をもとに、福山の賃貸オーナー様が実務で押さえておくべき契約と管理のポイントを分かりやすく解説します。

福山の賃貸経営で知っておくべき「退去時の更新料・清掃代」の判例

まずは、実際の裁判でどのようなトラブルが起き、裁判所がどのような結論を出したのかを見ていきましょう。

【裁判の事案概要と主な争点】

  • 争点① 更新料の請求:借主が契約満了日の直前に解約を申し入れたが、実際の退去日は満了日を過ぎた。貸主は「満了1か月前までに不更新の通知がなかったため法定更新された」として更新料を請求できるか?
  • 争点② クリーニング代の請求:退去時の室内清掃費(4万8,600円)と、エアコン清掃費(実費精算)を借主負担とする特約は有効か?

この裁判で、裁判所が出した判断は以下の通り大きく分かれました。

判例①:契約満了直前の解約申し込みで「更新料」は請求できる?

結論として、裁判所は借主に更新料の支払義務はないと判断しました。

賃貸借契約書の中に「契約期間中であっても1か月分の賃料等を支払うことで途中解約できる」という条項があり、借主は満了日前に解約の予告を行っていました。そのため、「契約が法定更新されたのではなく、解約申し入れによって契約が終了した」とみなされたのです。退去日が満了日を少し過ぎていても、更新料の請求は認められませんでした。

判例②:「室内清掃代・エアコン清掃費」の特約は有効?

一方で、クリーニング費用に関する特約はどちらも有効と認められました。

通常、時間の経過による損耗や汚れ(経年劣化)の修繕は貸主負担が原則です。しかし本件では、室内清掃費用として具体的な金額(4万8,600円)が明記されていたこと、エアコン清掃費についても対象と「実費精算」という計算方法が具体的に記載されていたため、借主が合意の上で契約した有効な特約であると判断されました。

裁判例から学ぶ!福山の賃貸オーナーが契約書で押さえるべき点

この裁判例から、福山周辺でアパートやマンションを管理するオーナー様が実務で活かすべき重要なポイントが2つあります。

解約予告と更新料の適用ルールを明確にしておく

契約満了日を過ぎて退去が行われた場合でも、直前に解約予告が提出されていると「更新扱い」にするのは難しいケースがあります。

入居者様から退去の意思表示を受けた際、それが「途中解約」なのか「更新後の解約」なのか、違約金や日割り家賃の精算ルールがどう適用されるかを、契約書の条項段階から明確に整理しておくことがトラブル予防の第一歩です。

クリーニング特約は金額や計算方法を具体的に記載する

退去時の清掃費用を入居者負担にしたい場合、単に「退去時の清掃費用は借主負担とする」と曖昧に書くだけでは不十分と判定されるリスクが高まります。

  • 固定金額を明記する:「退去時室内清掃費用:〇〇円(税込)」と契約書に記載する
  • 実費精算の場合は計算基準を書く:「エアコン清掃費用は専門業者による実費精算(1台あたり〇〇円程度)」と目安や計算方法を記載する

入居者様が契約時に「自分は退去時にいくら払う必要があるのか」を具体的に認識できる状態にしておくことが、トラブルを防ぐ最大のポイントです。

法律や契約トラブルのお悩みは提携専門家をご紹介します

近年はインターネットで手軽に法的なガイドラインや判例を調べられるため、入居者側の権利意識も高まっています。契約書の特約表現一つで、退去時の精算で思わぬ損失を被ってしまうことも少なくありません。

現在お使いの賃貸借契約書や特約事項に不安がある方は、一度プロの目による見直しをおすすめします。

※本コラムでご紹介した裁判例や見解は一般的な解説です。実際の契約書面の法的有効性など、個別の判断は専門家にご相談ください。LIFUKU中国バス不動産では、必要に応じて税金・相続・法律の提携専門家をご紹介いたします。

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